葉のパラメータ
(Leaf parameters)

葉(Leaves)セクションのパラメータは、葉がどんなふうに形成され、生長し、また描かれるかを記述するものです。

葉の3Dオブジェクト、大きさ、回転、色
(Leaf 3D object, scale, rotations, colors)

3Dオブジェクトの描画に関する一般的なパラメータ群(A common suite of parameters for drawing 3D objects)を見てください。

葉が最適生体量にある時の葉柄の太さ/幅
(Petiole length/width when leaf has optimal biomass)

葉の成長につれて葉柄(petiole)も生長するので、葉の3Dオブジェクトがその最大サイズに達した時に、葉柄もその最大の長さと太さに達するでしょう。無柄の(葉柄なしに茎にそのままくっつく)葉(sessile leaves)では、この値を0に設定します。複葉(compound leaves)では、この値は、葉全体の柄と個々の小葉の柄の両方に影響します。

茎と葉柄との間に作る角度
(Angle between stem and petiole)

各葉とその葉がついている茎とが作る角度です。植物の多くでこの角度は、20〜80度くらいがよいです。

小葉の数
(Number of leaflets)

複葉(compound leaves)とは、一つが一枚になっているのではなく、いく枚かの小さな葉(leaflet:小葉)から一枚が構成されているものを言います。複葉でない葉は、単葉(simple leaves)と呼ばれることもあります。複葉を指定するには、小葉の数を1よりも大きな数に変更します。

複葉の形;羽状複葉なら互生/対生?
(Compound leaf shape; if pinnate, alternate or opposite)

羽状(pinnate)複葉(鳥の羽の形)か、掌状(palmate)複葉(てのひらの形)か、を選択できます。羽状複葉なら、小葉(leaflets)が互いに顔合わせする(対生:opposite)なのか、柄から右左交互にでる(互生:alternate)なのか、選択できます。


[訳注:
左:掌状複葉、中央:羽状複葉+対生、右:羽状複葉+互生]

広がり指数、ただし複葉の場合のみ
(If compound, spread index)

小葉と小葉の間の茎の部分の長さです。葉柄の長さに対する割合(%)で指定します。羽状複葉の場合、葉の主軸(葉軸:rachis といいます)に小葉がつく場所と場所の間の部分の長さ(訳注1)、および、各小葉の柄の長さ、の両方を制御します。掌状複葉の場合には、各小葉の柄の長さのみになります。
(訳注1:原文は、"the length of the portion between where leaves come off the main leaf stalk" 「葉が葉軸から生える場所と場所の間の部分の長さ」です。上記ではleaves を leaflets として訳しています。)

開始時のおじぎ具合、最大時のおじぎ具合、ただしいずれも複葉の場合のみ
(If compound, bend angle at start, If compound, bend angle at full size)

これら2つのパラメータによって、羽状複葉が生長につれて「展開(unfold)」します。掌状複葉では何も起こりません。開始時の角度とは、その葉が始めて植物上に現れた時、各小葉と小葉との間で作る角度です。最大時の角度も同じことで、その葉が最大に成長したときの各小葉と小葉との間で作る角度です。

more bending at start   less bending later
左図:開始時、曲げ角度大きめ
右図:その後、曲げ角度小さめ
[訳注:下方向に巻いて(曲がって)いた葉が、成長につれ「展開」する。]

これらのパラメータを設定する時に覚えておいてほしい大切なことが一つあります。それは、葉の多くは、時間やバイオマスの制約によって、その「最大生長」サイズに達することが決してない、ということです。このため、自分の望む効果の度合よりも大きめ/小さめに設定する必要がでてくるかもしれません。でも、このあたりはあまり気にせずに。数値をいろいろ変えながら植物のアニメーションを眺めて調整してください。

葉柄の先細り指数
(Petiole taper index)

このパラメータは、葉(あるいは小葉)の柄が、その3Dオブジェクトに近づくにつれて細くなっていく、その度合を設定するものです。先細りさせることで、柄と3Dオブジェクトの間の部分がより自然に見えるようになります。先細りさせない場合には、100%に設定します。先細りさせるには、この値を小さくしていきます。先細りはスクリーン上および、POV以外の3D出力時に働きます。POVの出力では機能しません。曲線を描く場合の分割数が多くなればなるほど、先細りはよい外観を呈するようになります(分割数を設定するには、[全般パラメータ:曲線の分割数(General parameters: Number of segments to draw to create curved line)]パラメータの値を変更します)。葉柄がもう十分細いなら、それ以上先端を細くすることはできないでしょう。複葉においては、このパラメータは、小葉柄(petiolets)(小葉の柄:leaflet stems)に適用され、葉軸(leaf stalks)には適用されません。

生長曲線
(Growth curve)

植物全体や実りと同じで、葉もまたS字成長曲線に従います。この曲線の形を変更すると、植物のバイオマスの分配に影響を与えます。この生長曲線の形によって、葉の成長につれて各葉が要求するバイオマスの量を決定されるからです。例えば、この生長曲線を平坦にすると、その植物は、ほとんど同じ大きさの葉をつけることになるでしょう。これに対して、急上昇する曲線では、植物は、大きい葉と小さい葉をつけるでしょう。

最適生体量、分裂組織が何かを作る最小/最大日数、何かを作るのに必要な最適生体量の最小割合、成長の最短/最長日数
(Optimal biomass, Minimum/maximum days for meristem to create, Minimum fraction of optimal biomass needed to create, Minimum/maximum days to grow)

生長に関する一般的なパラメータ群(A common suite of parameters for growth)を見てください。

托葉の3Dオブジェクト、大きさ、回転、色
(Stiple 3D object, scale, rotations, colors)

葉の3Dオブジェクトパラメータのすべてが、托葉(stipules)に対しても利用可能です。

托葉を作る部分の数
(Number of sections to make up stipule)

葉とちがって托葉は、芽や実のやり方と同じに3Dオブジェクトを回転しながら円状にいくつかを配置していくことで、(刺のようなものとして)立体構造を作ります。

托葉と主茎とで作る角度
(Angle between stipule and main stem)

その植物の主茎との間で作る角度です。葉柄との間で作る角度ではありません。通常、この角度は、葉と茎とで作る角度よりも小さくするとよいでしょう。