数値の例外とメッセージウィンドウ
(Numerical exceptions and the messages window)
メッセージウィンドウは PlantStudio があなたに何かを告げる場所です。そこで目にするメッセージの大部分は、数値例外(numerical exception)に関するものでしょう。PlantStudio はまた、ファイルやクリップボードから植物を読み取りする時に、正しく読み取りできなかったり、読み取りに失敗したりしたパラメータについて表示するのに、このメッセージウィンドウを使います。
PlantStudio は、たくさんの数値を組み合わせて、植物を育て描きます。PlantStudio が内部に持っているシステムでは、それらの数値は、コンピュータメモリ上の有限な値に過ぎません。このことは、それらの数値が、ある範囲内に収まっていなければならない、ということを意味します。この範囲はとても大きい(ほとんどのパラメータで ± 1.5 x 10-45 から ± 3.4 x 10+38 )のですが、それでも、数値がその範囲をはみ出ることがあります。数値が範囲を超えるのには、2つの原因が考えられます:ひとつは異常な入力値、もうひとつはバグです。パラメータに許容値を定めることで、異常な入力値の影響を最小限にとどめ、また、テストを行なうことでバグを最小限に抑えています。とは言うものの、特に育種で導入されたランダムな変動によって、数値範囲に関するエラー(これを数値例外(numerical exceptions)と呼びます)は発生しうるのです。
数値例外のメッセージに注意を払う必要はありません。実際、デフォルトのオプションでは、メッセージウィンドウは表示されないようになっています。しかし、もしも植物に関して問題が起こったら(例えば、描画されない、馬鹿でかい、描画しつづけて止まらない、とか)、メニューのウィンドウ(Windows)からメッセージ(Messages)を選択して、そのリスト中に何かあるか確かめてみてください。
育種ウィンドウ使用中に数値例外メッセージが表示されたら
(If numerical exception messages appear when you are using the breeder,)
- 育種ウィンドウの植物をいくつか削除してから、育成された植物すべてについて再成長させてみて下さい(再成長は、育種ウインドウ下部の % max ageを変更して行ないます)(訳注:詳細なオプションの植物の年齢のことか?)。その上で、問題がなくなるかどうか見てください。すべての植物を再成長させて、新しい例外が生じなければ、おそらく削除した植物の中に、問題の原因があったのでしょう。数値例外の原因となる植物はおそらく、どこかすこし奇怪な外見をしているでしょう。しかし、「悪い」植物をそのままにしておきたいなら、その植物のパラメータを見て、許容値の上限/下限にあるものを探してみてください。そのパラメータを変更して、問題が修正されるか試してみてください。
あるひとつのパラメータを変更中に数値例外のメッセージが表示されたら
(If numerical exception messages appear when you change a parameter,)
- 現在のパラメータ群を考慮すると、そのパラメータの許容値が少しばかり緩やか過ぎる、ということです。その値を元に戻して、問題が解消されるか見てください。また再びこの例外が起こることを避けるには、その許容値を永続的に変更します(詳しくは、パラメータの許容値とデフォルト値の変更(Changing global parameter bounds and defaults)を見てください)。
問題が解消せず、たびたび起こるようなら
(If the problem doesn't go away or if it happens often)
- それはプログラムのバグかもしれません。メッセージウィンドウで名前を付けて保存(Save as)をクリックして、メッセージのリストをテキストファイルに保存してください。そのファイルの内容と何が起こったのかを書いて、私たちにEメールを送って下さるとうれしいです。