統計パネルを使ってバイオマスの分配を評価する
(Using the Stats panel to evaluate biomass distribution)

メインウィンドウの統計(Stats)パネル(統計(Stats)タブをクリック)は、その植物のバイオマスが植物の生活史の各タイミングでどのように分配されているかを示すものです。このパネルで何かを変更することはできないが、植物の生長の様子をレビューすることができます。

統計パネルの各行は、あるタイミングでの植物の全バイオマスに対する百分率となっていて、バイオマスがどんなふうに分配されているかを示しています。ある種のタイプのバイオマスが示されないのは、そのタイプのバイオマスがその植物上に無いからです。

栄養成長/生殖成長のバイオマス
(Vegetative/reproductive biomass)

統計パネルの最初の2行は、植物の全バイオマスが、栄養成長部分と生殖成長部分とにどのように分配されたかを示します。この結果は、(全般パラメータ:開花年齢(General: Age at which flowering starts) )と(全般パラメータ:成熟時の植物全生体量に占める生殖構造の割合(General: Fraction of total plant biomass at maturity in reproductive structures) )のパラメータによって直接決定されます。

栄養成長部分
(Vegitative parts)

統計パネルの3行目から、栄養成長部分(芽、茎、葉)の各タイプごとに、オブジェクトによって占められるバイオマスの総量をリスト化しています。例えば、このキンポウゲ(buttercup)の例では、葉よりも茎のバイオマスが多くなっています。この意味するところは、植物最適生体量(Optimal plant baimass)パラメータに関して、節間(Internodes)セクションのそれは、適正値より高すぎで、葉(Leaves)のそれは、生成値より低すぎである、ということです。この例では、芽のバイオマスはごく少量ですが、これはおそらく、ほとんどの芽が余り活動せず(分枝せず)、ひとつの芽は、すでに花房を作り終えている、という理由によるのでしょう。

生殖成長部分
(Reproductive parts)

統計パネルで上記栄養成長部分の表示の下には、生殖成長部分(花房、一次花、二次花、花芽、凋落した花、未熟の実、熟した実)がリスト化されています。この例では、花房がほんの少ししかバイオマスを使っておらず、花がよりたくさん使っています。見てのとおり、この植物に実はありません。

分配されないバイオマス
(Unallocated biomass)

生殖成長部分のリストに続いて、2つの重要な数値がリスト化されています。この量は、この植物に含まれるバイオマスだけれども、植物のどの部分にも(栄養成長部分にも生殖成長部分にも)分配されなかったものです。これは、植物各部の一日の要求の量が、実際に利用可能な新規のバイオマスの量に達しなかったことを意味しています。このようなことが起こると、余剰のバイオマスは、それが必要とされるまでこの領域に置かれます。このような余剰のバイオマスの量は最小に抑えるべきです。このような余剰量は、通常次の2つの理由のどちらかが原因でおこります。

全リスト
(Complete list)

表示されるバイオマスのタイプの全リストを以下に示して置きます。