プラントビットマップを使う
(Using plant bitmaps)
PlantStudio では、植物をスクリーン上に直接描くことができるほか、各個の植物をいったんそれぞれのプラントビットマップ(plant bitmap)中に描いてから、それをスクリーン上に集めて描くこともてきます。PlantStudio が使用されるコンピュータの環境は多様で、利用できるメモリーも16Mバイトから数百メガバイトまで様々でしょうから、それに応じたいくつかのオプションを用意しています。
(訳注:プログラム本体の日本語化では、プラントビットマップをメモリーキャッシュと訳しています。)
プラントビットマップを使うと有利なこと
(Advantages of using plant bitmaps)
- 通常、プラントビットマップを使うと、一般的な描画が早くなります。これは、一つの植物を変更した場合に、他の多数の植物も描きなおす必要がないからです。ドラッグやスクロールにおいては、10倍から20倍もスピードアップします。
- 植物の選択において、選択の四角いボックス内をクリックして選択する代わりに、植物本体を直接クリックすることで選択できるようになります。植物が重なり合って表示されているような場合、そのどれかを特定して選択するのが容易になります。
プラントビットマップを使うと不利なこと
(Disadvantages of using plant bitmaps)
- プラントビットマップは可変の(そしておそらくかなりの量の)メモリを使用します。一つの植物あたり10Kから2Mバイトあるいはそれ以上のメモリを使用します。これは、少なくとも8Mバイトかそれ以上のメモリを PlantStudio に割くことができる環境が必要だ、ということです。たくさんの大きな植物を描く場合には、10〜20Mバイトかそれ以上が必要になるかもしれません。
使用メモリーの制御
(Controlling memory use)
- メモリー容量をオーバーする事態を避けるために、PlantStudio は、プラントビットマップに使われているメモリーの量を、常に監視していて、プラントビットマップを新規に作成したり、リサイズしたりする時には、プラントビットマップの上限値に対して、その値をチェックします。この上限値は、コンピュータの環境に応じてあなたが設定できます。このメモリーの上限値は、回路の遮断機のように作動し、深刻なメモリー不足に直面する前にPlantStudioを停止します。PlnatStudio が、プラントビットマップの生成やリサイズによってメモリー上限を超えてしまうと判断した場合、警告が表示され、それから、すべてのプラントビットマップがすぐさま開放されて、スクリーン上には直接描画されるようになります。こうしたことが起こってから、再びプラントビットマップを使用するようにするには、メニューのオプション(Options)からメモリーキャッシュの使用(Use Plant Bitmaps)にチェックしてプランビットマップを使えるようにします。あるいは、ウィンドウ下部にあるプラントビットマップのアイコン(インジケータ)をクリックしても同じことができます。
- メモリー上限の設定値は、PlantStudio に割り当ててもだいじょうぶと思われる量を設定してください。プラントビットマップにあてがうメモリー量が多く見積もっても数メガバイトもないということなら、プラントビットマットの使用を完全に止めるべきです。
- メインウィンドウの下部(ファイルの変更を知らせる鉛筆アイコンの隣)にある植物の双葉アイコンインジケータを見ることで、どのくらいのプラントビットマップが使用されているのかを見ていくことができます。
プラントビットマップは使用されていない。 プラントビットマップのメモリー使用量は、割り当てられたメモリーの50%未満 プラントビットマップのメモリー使用量は、割り当てられたメモリーの50〜80% プラントビットマップのメモリー使用量は、割り当てられたメモリーの80%を超えている。 - プラントビットマップがどんな働き方をしているのかを理解することで、PlantStudio がプラントビットマップに使用するメモリー量をコントロールすることもできます。各植物はそれぞれビットマップを持ち、植物が大きく表示されるほど、ビットマップは大きくなります。もしも植物が全くスクリーン上に表示されていないなら、そのビットマップは破棄されます。それで、スクリーン上に複数の植物が表示されている場合、また、拡大して表示されている場合、に多くのメモリーが使われることが理解できるでしょう。こうした状況は、例えば、花束を作ってそれを拡大しているような場合にのみ発生します。メモリー使用量の例を以下に示します。
メモリ使用量、少 メモリ使用量、中 メモリ使用量、大
私は何をしたらいいのか
(What should I do?)
PlantStudio は、デフォルトで、プラントビットマッフを使用し、メモリ上限は5Mバイトに設定されています。PlantStudio が使用できるメモリとして少なくとも8Mバイトの利用可能なメモリがあることを推奨します。
- 自由になるメモリがもっとたくさんあって、PlantStudio でもっと早く描画を行いたいなら、メモリ上限を増やしてください。
- PlantStudio が、プラントビットマップを停止したと、しばしば告げてきて、利用可能な自由になるメモリがもっとたくさんあるような場合には、メモリ上限を上げてみてください。
- 自由になるメモリが少ししかないなら、メモリ上限を下げるか、ないし、プラントビットマップを使用しないようにします。プラントビットマップは、描画速度や、選択の容易さに影響はしますが、プラントビットマップを使わないと、それらの機能が使えなくなる、ということはありません。
プラントビットマップの使用/不使用を切り替えるには
(To turn on or off plant bitmaps,)
- メニューのオプション(Options)からメモリーキャッシュの使用(Use Plant Bitmap)を選択します。
プラントビットマップに使うメモリー量を変更するには
(To change how much memory is used by plant bitmaps,)
- メニューの編集(Edit)から環境設定(Preferences)を選択します。
- 描画(Drawing)タブをクリック。
- 植物描画のメモリーキャッシュ上限(Upper limit on memory devoted to plant bitmaps)の数値を変更します。
プラントビットマップ使用時の透明色を変更するには
(To change what color is transparent in the plant bitmaps,)
- メニューの編集(Edit)から環境設定(Preferences)を選択します。
- 描画(Drawing)タブをクリック。
- 透明色(植物を重ねる時。メモリーキャッシュ使用時のみ) (Transparent color for overlaying plants if using plant bitmaps)のボックス内をクリックして、Windows標準の色の設定ダイアログから色を選択します。植物の描画で、ここで指定した色を使った部分はすべて透明になるので、植物本体に絶対に使われることのない色、例えば、黒とか白とか、を指定するようにしてください。